【和訳問題で気を付けるべき4つのこと】-①単語・イディオムを正確に和訳する
はじめに
これから何回かに渡ってご紹介するのは、「和訳問題で気を付けるべき4つのこと」です。
今回はその最初の項目である、
- 単語・イディオムを正確に和訳する
について書いていきたいと思います(・∀・)
では早速解説に参りましょう!
意外と多い「微妙」な間違い
単語・イディオムを正確にだぁ~?
そんなの当たり前じゃんか。どんだけ単語帳復習したと思ってんだ。
interactionは「相互作用」だし、on my way homeで「帰り道に」だろ?
余裕っしょ!
しかし。
実際には、英文の雰囲気につられて、知ってるはずの単語やイディオムを、変な訳し方をしてしまう場合があるのです。
■例1
I ran into Arisa on my way home.
ダメ朗の訳:私は帰る時にアリサとぶつかった。
正解:私は帰り道に偶然アリサと会った。
違いがわかりますでしょうか?
run into+人に関しては、「偶然~に出くわす」という意味なので、勿論ダメ朗の訳し方は間違いですね。
一方on my way homeの方はどうでしょうか。on my way homeは既に帰り道の「上=on」にいるのであり、ダメ朗訳の「帰る時」というのは正確には「帰ろうとするとき、帰りがけに」という意味になるので、表すイメージが異なるのです。従ってこれも間違い。
これくらいの微妙な違いなんていいじゃん!大体わかるだろ!(・´з`・)
しかし残念ながら、和訳の採点システムというのは、「大体合っていれば点数をくれる」という仕組みではないのです。
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答案があなたの第一印象
採点システムがそのような「大体」を許さないのは何故か???( ゚д゚ )
これを採点者の立場から考えてみましょう。
大学受験では、同じ試験を沢山の生徒が解きますね。
生徒の中には、英語がものすごく良く出来る生徒もいれば、とても不得意な生徒もいます。
しかし採点者からすると、誰が良く出来て、誰が出来ないのか、ということは答案からしか判断できないのです。
これはとても重要なことです。
このトピックとは少しずれる問題になりますが、「答案が第一印象ですよ」ということをわかってもらうには絶好の英文なので紹介します。
■例2
In the sea near Nagasaki, a great number of islands are scattered about and every year a lot of people, including those from other countries, visit them. Each has different features.
ダメ朗:長崎付近の海には、非常に多くの島が点在しており、毎年海外からの人々を含めて多くの人々がそれらを訪れる。それぞれは様々な特徴を有している。
正解:長崎付近の海には、非常に多くの島が点在しており、毎年海外からの人々を含めて多くの人々がそれらを訪れる。それぞれの島は様々な特徴を有している。
はい。ダメ朗も頑張りました。かなり良い点数が貰えるでしょう。しかし、満点は貰えません。なぜなら、eachの中身を省略してしまっているからです。
英語が出来る人なら、eachの後ろにislandが隠れていることは自明でしょう。
しかし問題なのは、「受験者の中にはそれを自明だと思えないくらい英語が出来ない人もいる」ということなのです。
もっとわかりやすく言いましょう。
「英語が出来ると採点者に気付いてもらうためには、英語が出来ない人ならそうは書かないであろう訳を書かなければならない」ということです。
例2の場合、eachが「それぞれ」という意味なのは理解できる。だけど、eachの後ろに何が省略されているのか、それをしっかり解答に明記する人が、採点者にとって「英語が出来る人」なのです。
終わりに
では、採点者があなたと昔からの付き合いで、あなたが英語がとてもよく出来ることを知っているとしましょう。
そうすれば、「それぞれ」だけであっても、「ああ、この子は何が省略されているかわかってて、それが自明だからあえて書かなかったんだな」という風に採点者は解釈してくれるでしょう。
しかし受験では採点者とあなたは初対面どころか「一度も会わない」のです。
なので、あなたの評価は「紙に書かれた文字」だけで決まるのです。
当たり前のようで、おろそかにしがちなポイントだと思います。
もしあなたが「結構和訳適当だったかも。こんだけ書けば理解してくれるだろって」みたいなタイプだとしたら、今後は誰がどう見ても完璧な和訳を目指していってください(^ω^)